虫嫌いへのレクイエム(鎮魂歌)
皆様こんにちは、アーク溶接で顔が赤く焼けて10分の間に二回も酒気帯び検査を受ける男、侍魂です
人には得手不得手があります
我々は社会で共存する以上、それらを補い合いながら上手く均衡を取り生活している
この不得手、各々が苦手とするものは二種類に分かれる
克服すべき不得手か捨て置いてもいいかだ
例えば私はスポーツは好きですが器械体操は大の苦手です
しかし生活する上で出来なくても不便ではないのでこれは捨て置いてもいい案件です
では私の大の苦手、虫はどうだろう?
そもそも益虫や害虫の基準は人間にとって都合がいいかどうかでしかない
自然界と言う大きな目線で見ると全て一つの命を持つ仲間です
しかし私クラスの虫嫌いとなると、カブトムシやクワガタ、カナブンだろうが総じてゴキブリと同じようなものです
南の離島を愛する私にとって虫嫌いの克服はしなければならない課題でもあるように思います
ではどうして私は虫が嫌いなのだろう?
子供の頃は戦々恐々としながらも飼育したりしてたのに、今は出来ないのは何故だろう?
己を知るために、できるだけ多く虫嫌いの要素や理由を考察していく
本能的理由
ある文献でこんなものを発見した
人間は自分と明らかに違う異質の物や未知の物に本能的に嫌悪感を抱く動物だと
そうかそれでか~
いやいやちょっと落ち着こう
こんな元も子もない理由をぶつけられては、これでこの記事は終わってしまうのではないかと言う懸念さえ出てくる
しかし人間は道徳心や理性を持つ事で本能的な欲求を常に抑えながら生きてるじゃないか
本能にそう書き込まれているなら抗いようもないだろうけど、もう少し深掘りしてみよう
身体能力
昆虫の身体能力は凄まじい
サイズを人間に置き換えた場合、オリンピック選手でも遠く及ばない能力を持っている
幅跳びでは100m以上飛ぶ種もあれば、初速から時速300km/hで走る種もあるし、自分の体重の何倍もの荷物を平然と抱え運ぶ種もある
だから唐突に飛ばれもんどり打つ姿に驚き、あの不気味なすばしっこさを恐れ、大型の昆虫の死骸が動いている仕業がゴマ粒程の蟻のせいだと知り戦々恐々となる
奴らが人間サイズで存在してしまえばオリンピックは虫の祭典になってしまうし、あまつさえ武術を極めれば殺人兵器と化す
脅威です
嗚呼脅威です
脅威です 五・七・五
飛来
昆虫の中には飛べる個体がある
小型なものならまだいいが、大きくて弾丸のような種もある
こやつらは着地も障害物を避けて飛ぶスキルもないくせに大きな羽音と共に大空を滑空するからタチが悪い
セミが騒いでる時期には洗濯物を干すのにベランダに行く、それだけで相当な覚悟を要するものです
人間界に置き換えるとラグビーの大型フォワードが街中で何も考えずに突進している様なものだ
何とも危険で迷惑な、しかも奴らの硬い外皮はジュラルミン製の鎧のようだ
次の選挙は夏にはフルフェイスのヘルメット着用義務化を法案にしてくれる政党に投票しよう
外皮と体液
地球は昆虫の星とあるように、多種多様の昆虫で溢れ、その姿形は非常にバリエーション豊かだ
私はブニブニした柔らかい個体も好きではないが、それ以上に硬いタイプの昆虫は更に苦手だ
ほとんどは足に鉤爪のような鋭い爪を携え、皮膚につけば痛いし引き剥がす際は更に痛み出血の危険さえある
意を決して潰せば何とも言えない気味の悪い体液が飛び出てくる
車の運転中に衝突して体液がつくと、洗ってもなかなか落ちない
これをどうやって愛せと言うのか、世界中の少年達に是非御指南頂きたい
刺す噛む毒伝染病寄生虫
昆虫の中には人間に牙を向き攻撃してくる種もある
チクッとするだけならまだいいが、毒を持っていたり伝染病の媒体になるものもある
ナメクジやカタツムリの寄生虫が人体に入り、髄膜炎になったりそれが原因での死亡例もある
人を一番死に追いやっているのは蚊だと言う事実には驚かされる
それだけ蚊は伝染病を運んでいるのだ
これはもはや異国の地での話ではなく、地球温暖化や国交による人の行き来で我が国も他人事ではない
その昔、蚊を媒体に広まった日本脳炎が存在したように
総括
ここまで私の感覚で書き連ねてきましたが、文頭にあるように本能がそうさせてしまっているのだから仕方ない部分は大いにある
それに加えて、大人になり人間に危害を及ぼす個体があるという知識を得たことで、得体の知れぬ虫をさらに警戒するようになる
これが子供の頃は昆虫採取に夢中になったのに、大人になると避けるようになる理由だそうだ
私のように昆虫が苦手な人は、耳元で羽音を聞いただけでも冷たい手で背中を撫でられたようにゾワッとするもの
しかしそれでも大丈夫、何も自分に恥じることはない
自分を大切に出来る者が真に幸せになれるのです
だから君は大丈夫、そのまま進め
可憐なお花に惹き付けられるのは、虫も人間も同じだね